2023年6月21日に女子ワールドカップ(W杯)の国内テレビ中継のために、クラウドファンディングで資金を募ることが高田春奈チェアより発表されました。
このタイミングでクラウドファンディング?って疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はどうして女子ワールドカップ(W杯)の国内テレビ中継のためにクラウドファンディングが必要となったのか整理したので紹介します。
是非、最後までご覧になってください!
サッカー女子W杯クラウドファンディングの理由は何?
FIFAは欧州主要地域での女子W杯の放送を発表していますが、日本ではいまだ未定でクラウドファンディングが必要となっている状況です。
このような状況になった理由について確認していきたいと思います。
①男子W杯との放映権の金額差
欧州での放送が発表されていましたが、当初は欧州についても放映権の金額によってFIFA側は受け入れをしていませんでした。
インファンティーノ会長が男子との提示額の差は「100分の1」と述べたことは話題となりました。
男子のW杯の放映権は1〜2億ドル(約1400〜2800億円)で女子は当初100〜1000万ドル(約1〜14億円)しか提示されていなかったようですね。
イギリスメディア『スカイスポーツ』によると、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長が、男子のW杯では1〜2億ドル(約1400〜2800億円)が提示されていたのに対し、女子のW杯では100〜1000万ドル(約1〜14億円)の放映権料しか提示されていなかったことから放送局を批判。
引用元:SOCCERKING
②経済的損失
FIFA側が男子のとの金額差を埋めようとしているのには経済的損失が背景にあるようです、
過去の2015年と2019年の女子W杯は経済的損失を出しており、今回のオーストラリア&ニュージーランド 2023では収支が合うように約4億ドル(約590億円)を目標にしているようです。
2015年と2019年の女子W杯は経済的損失を出したが、インファンティーノ会長は「来年のW杯は約4億ドル(約590億円)で、収支が合うようにしたい」と語った。
引用元:AFP BB News
③男女平等の観点
男女平等の観点から世界で男女の報酬額を同額にする流れがあり、FIFAの賞金総額も4年前に比べて3倍以上の約154億円と大幅にアップしています。
そのため、経済的損失を出さないためにも、収入として大きな放映権について今回安売りをしないで各国と交渉に出ているようですね。
男女平等の流れはサッカーに限られたことではないので、各国賛成ではあるのですが、ボランティアで放送するわけではないので、女子W杯にどれだけ経済効果があるのかFIFA側と各国で差があるのでしょう。
④日本は交渉決裂
日本は2022年に女子W杯の放映権の入札を行っていますが、金額が低いとされて交渉決裂しています。
私も予想外だったのですが、前回のフランス大会で最も視聴者が多かった試合で約600万人日本から視聴しておりFIFAから日本では注目度が高いと認知されているんですね。
たしかに、2011年のドイツW杯優勝、2012年のロンドン五輪で銀メダル、2015年のカナダW杯準優勝と長く女子サッカーが強い時期が続き、日本でもなでしこブームがありました。
FIFA関係者によると、日本の場合、女子W杯の放送権は昨年に入札が行われたが、日本の放送局側からの提示額は、「受け入れることのできない低額だった」といい、交渉はまとまらなかった。
FIFA側は、
引用元:読売新聞オンライン
〈1〉開催国との時差の関係で、日本は観戦しやすい時間帯に試合が行われる
〈2〉前回フランス大会でも、最も視聴者の多かった試合は日本国内で約600万人が見た
〈3〉日本は優勝経験のある実力国であり、今回も好成績が期待できる――
などの点から、「放送権料はもっと高くてもいいはず」と主張する。
ただ、リオ五輪で予選落ちして、地元開催の東京五輪でも決勝トーナメント1回戦敗退と結果を残すことができず、過去ほどなでしこジャパンの注目度は下がっており、今回のW杯についてもあまりメディアで取り上げられていません。
なでしこジャパンブームの時にはテレビや雑誌で連日なでしこジャパン選手を誰かしら見る機会がありましたが、今はファンでなければ代表に選ばれた選手でする認知されていないという状況です。
このような状況となると経済効果が日本でも見込めるかは勝ち進めるかにかかっており、あまり高額な入札ができないのも納得です。
そのため、金額を釣り上げたいFIFA側と日本の差がうまらず、交渉決裂になったのでしょう。
⑤自力で戦うのには弱かった
今回のクラウドファンディングの決断も色々葛藤がある中での決断のようです。
髙田チェアは言うように何もやらなくて、日本で放送が出来なかったらきっとそのタイミングで大きな批判は出ていたと思います。
個人的には優勝したから盛り上がるのではなく、優勝できるように日本全体で女子W杯を盛りあげられたらと思います。
なでしこブームが去り、メディアが取り上げる機会が少なくなりましたが、今一度日本で注目度があがればクラウドファンディングも成功の流れになりそうですし、日本での経済効果も期待できるようになりますよね。
女子サッカーの注目度はメディアだけではなく、日頃のプロスポーツとしてのあり方も関わってくると思います。
今回は「力を貸して欲しい」というメッセージであると思うので、このクラウドファンディングの成功が代表選手への力にもなってくると思います。
我々が知ることが出来ない重圧の中で、日本代表として戦ってくれる選手。
やはり後押しできるのはこういったところなのではないでしょうか。
まとめ
今回は女子ワールドカップ(W杯)の国内テレビ中継のためにクラウドファンディングが必要な理由についてまとめました。
男女平等の観点からの賞金総額のアップや元々の放映権の差など色々なしがらみがあることが分かりました。
今我々が出来ることは国を代表して戦ってくれる選手の後押しをすることだと思います。
そのためには日本での放送は必要不可欠だと思います。
この記事で少しでもなでしこジャパンを応援しようと思ってくれたら幸いです。
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